はじめに
PCゲームや画像生成AIをやっていると、必ず話題に上がるのが VRAM(ビデオメモリ) の容量です。
「大きい方がいい」というのはシンプルでわかりやすい考え方なんですが、実際にどのくらいあれば安心できるのかって、けっこう判断に迷いませんか?
とくに最近はモニターの解像度も上がってきて、WQHDや4Kが当たり前になりつつある状況。
でもそのぶん必要なVRAMも膨らんでいて、「今のグラボで足りるのか?」とか「買い替えるならどのライン?」と気になる人も多いと思います。
この記事では、2025年時点でのWQHDと4Kに必要なVRAM容量 を整理します。
さらに「ここが最低ラインだな」というGPUの型番も具体的に挙げていきますので、これからPCを組む人や買い替えを考えている人は参考にしてください!
※もちろん映像クオリティーはグラフィックチップの性能によって変化するので、一概にVRAMだけで測れるわけではないんですけれど、今回はVRAMに焦点をあてていきたいと思います。
考え方としては保存領域なので、足りないと困るというニュアンスが正しいですね!
VRAMが足りないとどうなる?

まずは「足りなかったら何が起きるのか」を押さえておきましょう。
ゲームで必要なVRAMを下回ると、まず真っ先に影響が出るのがフレームレートです。動作自体は続くものの、fpsが大きく落ち込み、画面の動きが不安定になります。さらに負荷が高まるとカクつきやスタッターと呼ばれる小刻みな引っかかりが頻発し、操作の快適さが損なわれます。
また、テクスチャの読み込みが追いつかず、壁や地面がぼやけたまま表示されるといった現象も起きます。見た目の品質が落ちるだけでなく、ロード待ちのような違和感を感じやすくなり、せっかくのWQHDや4Kといった高解像度環境の意味が薄れてしまいます。
つまり、VRAMが足りないと「動くには動くけれど快適さは大幅に削られる」という状態になります。高解像度や高品質設定を狙うほどVRAMの必要量は増えるため、容量選びを軽視すると、モニターやGPUの性能を十分に活かせなくなるのです。
WQHDで遊ぶならどのくらい必要?
フルHDよりキレイで、4Kより軽い。WQHD(2560×1440)は「ちょうどいい」解像度として多くのゲーマーに選ばれています。
でもVRAMのラインを見誤ると、モニターの性能を活かしきれません。
- 8GB
ちょっと厳しくなりつつある…設定を落とせば動くけど、最新ゲームを考えると「数年は安心」とはもう言えない。 - 12GB
ミドルレンジGPUでよく見られる容量で、多くのタイトルを高設定で快適に遊べます。WQHDを狙うなら、まずこのクラスが現実的なラインになります。 - 16GB
余裕あり。高リフレッシュレート(144Hzや240Hz)のモニターと組み合わせても快適に動かせる。将来的にも安心。
GPUの例
- RTX 5060 Ti(8GB):WQHDでも多くのタイトルは動かせるけど、重量級タイトルでは設定を落とす必要がある。
- RTX 5070(12GB):WQHDを高設定で快適に遊べる代表的なモデル。
- RTX 5070 Ti(16GB)、Radeon RX 9070 XT(16GB):余裕あり。高リフレッシュレートのモニターと組み合わせても安定して動かせる。将来性も十分。
・関連記事もあわせてチェック

4Kで楽しむためのVRAMの目安
では「最低限どこから4Kを始められるのか?」という最新のグラボを見てみましょう!
- NVIDIA:RTX 5070(12GB)
DLSS 4を有効にすれば、4K高設定までなら概ね快適にプレイ可能です。VRAMは12GBと少なめですが、コア性能の高さで現行タイトルなら十分対応できます。
- AMD:Radeon RX 9060 XT(16GB)
VRAM 16GBとコア性能のバランスが良く、FSR 4を利用すれば4K高設定も安定。AMD派の人が4Kを始めるなら、このあたりが現実的なラインです。
画像生成AIを動かすならどれくらい必要?

Stable Diffusionのような画像生成AIも、ゲームと同じようにVRAMを大量に使います。容量が不足すると「Out of Memory」エラーで処理が止まったり、解像度を落とさざるを得なくなったりと、快適さが大きく削られます。LoRAや複数のモデルを組み合わせようとするとさらに必要量が増えるので、GPUのVRAMは生成品質や作業効率に直結します。
8GB
512px程度の画像なら生成可能。ただし設定を工夫したり、LoRAやモデルを減らす調整が必須。
12GB
768〜1024pxあたりまで安定して動作。標準的な使い方なら十分カバーできる。
16GB
高解像度の画像やLoRAの併用でも快適に動かせる。複数枚のバッチ処理も現実的。
24GB以上
4K生成や動画生成も視野に入り、プロ用途でも安心して使える。
・16GBおすすめGPU
まとめ
ここまで整理してきたように、VRAMは解像度ごとに求められるラインが大きく変わります。
WQHDなら12GBを基準に、16GBを積んでおけば安心。4Kになると16GBが安心ラインになり、24GB以上あればウルトラ設定やレイトレーシングも余裕で楽しめます。
GPUの具体的なモデルで言えば、RTX 5070 12GB と Radeon RX 9060 XT 16GB が「4Kを成立させる最低限」。そこから上を見れば、5070 TiやRX 9070 XTで快適に、さらに5080や5090クラスで余裕を持った環境を作れます。
そして忘れてはいけないのが、「容量=答え」ではないこと。同じ16GBでもGPUの世代や性能で体験は大きく変わるので、VRAMはあくまでひとつの指標。最終的には「どの解像度で、どんな遊び方をしたいか」に合わせて選ぶのが大切です。
要するに、解像度とVRAMのバランスを押さえれば、自分にピッタリのグラボを選びやすくなるってことですね!
・関連記事もあわせてチェック



コメント