組み立てが終わって、ドキドキしながら電源ボタンを押したら、見慣れない英語だらけの画面が出てきた――。
初めて自作PCを組んだ人は、だいたいここで「えっ、これ大丈夫?」ってなります。でも安心してください。この画面が「BIOS(バイオス)」で、PCが正常に起動している証拠です。
BIOSで触るべきところは実はそんなに多くありません。初心者が最初に確認しておくポイントは、たったの3つだけ。この記事ではその3つに絞って解説していきます。
そもそもBIOSって何?
BIOSは、Windowsよりも前に動いている「PCの基本設定画面」です。
CPUやメモリ、ストレージといったパーツが正しくつながっているかをチェックしたり、どのドライブからWindowsを起動するかを決めたり、そういった裏方の仕事を担当しています。普段PCを使っていて意識することはほとんどありませんが、自作PCを組んだ直後は何回かお世話になる画面です。
ちなみに最近のマザーボードは「UEFI」と呼ばれる新しい形式になっていて、マウスで操作できるグラフィカルな画面になっています。昔のBIOSみたいにキーボードだけで操作する青い画面とはだいぶ変わりました。この記事では慣習に合わせて「BIOS」と呼びますが、中身はUEFIだと思ってください。
BIOS画面の入り方
PCの電源を入れた直後に、Deleteキーを連打してください。ほとんどのマザーボードはこれでBIOSに入れます。もしDeleteで入れない場合はF2キーを試してみてください。
起動画面に「Press DEL to enter BIOS」のようなメッセージが一瞬表示されるので、それが目印になります。タイミングがシビアなので、電源を入れたらすぐ連打するくらいの気持ちでOKです。
まずは言語を日本語に変更しよう
BIOS画面に入ると、デフォルトでは英語表示になっていることがほとんどです。でも最近のマザーボードは日本語に対応しているので、最初に言語設定を変更しておきましょう。
画面のどこかに「Language」や地球儀のアイコンがあるはずです。そこをクリックして「日本語」を選べば、メニューの項目がすべて日本語表示に切り替わります。
EZモード(簡易モード)の画面だと、右上あたりに言語選択が表示されていることが多いです。これを日本語にするだけで、画面がグッとわかりやすくなります。
この記事でもBIOSの項目名は日本語表記で案内していくので、言語を変更してから読み進めてください。
まず確認|パーツがちゃんと認識されているか
3つのポイントに入る前に、まずやっておきたいのがパーツの認識確認です。
BIOS画面を開くと、最初の画面にCPUの型番、メモリの容量、接続されているストレージの名前が表示されています。ここで自分が取り付けたパーツの情報が正しく出ているか、ざっと確認しておきましょう。
チェックするのはこの3点です。
- CPU:自分が買った型番が表示されているか
- メモリ:取り付けた容量が正しく表示されているか(例:16GB×2枚なら32GBと出ているか)
- ストレージ:SSDの製品名が表示されているか
もしメモリが1枚分しか認識されていなかったり、SSDが表示されていなかったりしたら、パーツがちゃんと挿さっていない可能性があります。一度電源を切って、該当のパーツを挿し直してみてください。
ここが問題なければ、組み立ては成功です。安心して次に進みましょう。
ポイント1|起動ドライブの優先順位を変える
初心者がBIOSで最初に触ることになるのが、この設定です。
自作PCを組んだ直後はまだWindowsが入っていないので、USBメモリからWindowsのインストーラーを起動する必要があります。そのためには、BIOSの「起動順序」を変更して、USBメモリを最優先にする必要があるんですね。
設定の手順
BIOSのメニューの中に「起動」というタブがあります。そこを開くと、起動デバイスの優先順位が一覧で表示されています。
ここでUSBメモリを一番上(起動優先順位1)に持ってきてください。だいたいはドラッグ&ドロップか、「+」「ー」キーで順番を入れ替えられます。
変更したらF10キーを押して「保存して終了」を選びましょう。これでPCが再起動して、USBメモリからWindowsのインストーラーが立ち上がるはずです。
Windowsインストール後は戻しておく
Windowsのインストールが終わったら、起動順序を元に戻してSSD(Windowsをインストールしたドライブ)を1番目に設定しておきましょう。USBメモリが挿さったままだと、起動のたびにインストーラーが立ち上がってしまう場合があります。
ポイント2|メモリのクロックを確認する(XMP / EXPO)
これ、意外と見落とす人が多いポイントです。
霊夢メモリって、挿しただけだと本来のスペックで動いてないことがあるのよね
魔理沙DDR5-5600って書いてあるメモリを買ったのに、そのまま5600で動かないのか?
霊夢デフォルトだとJEDEC規格っていう安全な速度で動くから、4800MHzとかに抑えられてることが多いの。本来の速度を出すには、BIOSでXMPかEXPOっていう設定を有効にする必要があるのよ
魔理沙それって難しい操作なのか?
霊夢BIOSの中でXMPとかEXPOって書いてある項目を”有効”にするだけ。ワンクリックよ
具体的な確認手順
BIOSのEZモード(簡易モード)の画面を開いてください。多くのマザーボードでは、この画面上に「XMP」や「EXPO」のボタンがそのまま表示されています。これをクリックして「有効」もしくは「プロファイル1」を選ぶだけです。
もしEZモードに見当たらない場合は、詳細モードに切り替えて「オーバークロック」や「メモリ設定」の項目を探してみてください。ASUSなら「AI Tweaker」、MSIなら「OC」タブの中にあります。
有効にしたあと、メモリクロックの表示が買ったときのスペック通りの数値(DDR5-5600なら5600MHz)になっていればOKです。
XMP/EXPOを有効にしたあと、もしPCが起動しなくなったり不安定になったりした場合は、BIOSをデフォルトに戻しましょう。BIOSに入って「初期設定値を読み込む」を選べば元の状態に戻せます。万が一のときのために、この操作だけは覚えておいてください。
ポイント3|セキュアブートとTPMを確認する
この2つは、Windows 11をインストールするために必要な設定です。
セキュアブートは、PCの起動時に不正なソフトウェアが読み込まれないようにするセキュリティ機能。TPMは、暗号化やセキュリティに使われるモジュールのことです。Windows 11ではTPM 2.0が必須要件になっています。
最近のマザーボードなら、どちらもデフォルトで有効になっているケースがほとんどです。なので「確認するだけ」で済むことが多いんですが、もし無効になっていたらWindowsのインストール時に弾かれてしまうので、念のため見ておきましょう。
確認する場所
セキュアブートは、BIOSの「起動」や「セキュリティ」タブの中にあります。「セキュアブート」の項目が「有効」になっていればOK。
TPMは、「セキュリティ」や「詳細」タブの中にあります。AMD環境では「fTPM」、Intel環境では「PTT(インテル プラットフォーム トラスト テクノロジー)」という名前で表示されていることが多いです。これも「有効」になっていれば問題ありません。
どちらも有効になっていることが確認できたら、このステップは完了です。
設定が終わったら保存して再起動
3つのポイントの確認・設定が終わったら、F10キーを押して「保存して終了」を選びましょう。変更内容が保存されて、PCが再起動します。
BIOSの設定変更でF10を押すのは共通操作なので、これだけは覚えておくと楽です。
まとめ|BIOSで触るのはこの3つだけ
初めてBIOS画面を見ると圧倒されるかもしれませんが、まず日本語表示に切り替えて、あとは3つのポイントを確認するだけです。
- 起動ドライブの優先順位:USBメモリからWindowsをインストールするために変更する
- メモリクロック(XMP / EXPO):メモリ本来の速度を出すために有効にする
- セキュアブートとTPM:Windows 11のインストールに必要。有効になっているか確認する
この3つさえ押さえておけば、BIOSでやることはほぼ終わりです。あとはWindowsのインストールに進みましょう。
▶ 全体の流れに戻る:自作PC完全ガイド|ゼロから組み立て完成まで



コメント