BTOパソコンを選ぶとき、まずCPUとGPUを見ますよね。
ただ、同じRTX 5070搭載モデルでも、電源やマザーボード、冷却やケースファンの情報がどこまで公開されているかは、メーカーによってかなり違います。
自作PCなら当たり前に確認する部分が、BTOだと見えにくいことがあるんです。
この記事では、サイコム、STORM、FRONTIER、Astromeda、OZgaming、MDLの6社を、自作PCの構成表を読む視点から比較していきます。
※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。
BTOパソコンとは?自作・完成品との違い
BTOは、注文時にCPU、GPU、メモリ、ストレージなどを選んで、その構成で組み立ててもらうパソコンです。
自作ほどの自由度はありませんが、組み立て・OS導入・初期動作確認をまるごと任せられます。
量販店の完成品より構成を選びやすく、自作より導入しやすい。
ちょうど中間にある選択肢ですね。
ただし、すべてのBTOメーカーが細かいパーツ型番まで公開しているわけではありません。
CPUとGPU以外にも、電源容量、マザーボード、メモリ規格、CPUクーラー、ケースのエアフロー。
このあたりを確認して選べるかどうかで、買ったあとの満足度は変わってきます。
この記事の立場について
このサイトは自作PC寄りの立場で運営していて、BTOパソコンを購入した経験はありません。
その代わり、自作で必ず確認する部分、つまり電源、マザーボード、冷却、エアフロー、メモリ規格といった構成表の中身を重視して見ています。
自分の場合も、GPUだけが強くて電源や冷却の情報が曖昧な構成には、どうしても慎重になります。
決してBTOを否定する記事ではありません。
組み立てを任せつつ、どこまで納得して買えるか。
そこを確認するための記事です。
なお、大手BTOメーカー(ドスパラ、パソコン工房、マウスコンピューターなど)は情報量が多く、比較記事も充実しています。
ここではあえて外して、6社に絞りました。
情報の確認日は2026年7月28日です。
価格、在庫、納期、保証、選べるパーツは変動するので、購入前に必ず各社の公式ページを確認してください。
BTOメーカーを比較するときに見るべき5つのポイント
1. 価格帯
同じGPUを積んでいても、ケース、冷却、電源、マザーボード、保証、セールの有無で価格差が出ます。
安いモデルが悪いわけではありません。
何を省いて価格を下げているのかを判断できるかどうかが大事です。
2. 納期
BTOは受注生産が基本です。
通常モデルと即納モデルでは出荷目安が違いますし、カスタマイズ内容によっても変わります。
3. サポート・保証
標準保証は1年が中心です。
初期不良の対応期間、延長保証の有無、そして修理時の送料負担まで確認しておきましょう。
4. カスタマイズの自由度
電源、マザーボード、CPUクーラー、ケースまで選びたいなら、カスタマイズ項目の多いメーカーが向いています。
5. 構成の質と公開度
この記事でいちばん重視する項目です。
「750W電源」と書かれていても、認証ランクやメーカー名、型番まで分かる場合と、容量しか分からない場合があります。
マザーボードも「B650搭載」だけでは、M.2 SSDをいくつ増設できるのか、端子構成がどうなっているのかまでは判断できません。
公開情報が多ければ必ず良いPCというわけではありません。
ただ、購入前に判断できる材料は確実に増えます。
そもそもCPUやGPUの性能差が分からないと、構成の良し悪しも判断しづらいと思います。
主要モデルの性能はこちらの比較表にまとめているので、あわせて確認してみてください。


見落とされがちな「見えないパーツ」の話
BTOの製品ページでは、CPUとGPUが大きく表示されます。
性能を比較しやすい重要な部品なので、当然といえば当然です。
でも、PCはCPUとGPUだけで完結しません。
電源は、将来のGPU交換と安定動作に関わります。
マザーボードは、SSDの増設、USB端子、無線LAN、メモリスロットの数に関わります。
CPUクーラーとケースファンは、温度、動作音、長時間プレイ時の安定性に影響します。
メモリも容量だけでなく、DDR4かDDR5か、何枚構成かを確認したいところです。
この記事では、パーツ情報の公開度をA〜Cの5段階で見ていきます。
A評価: 電源・マザーボード・CPUクーラー・ケースなどを、メーカー名や型番まで確認しやすい
A-評価: 主要パーツのメーカー名や型番を確認できるが、一部は容量や規格までの公開にとどまる
B評価: チップセット、容量、認証、規格、冷却構成などは確認できるが、複数のパーツでメーカー名や型番が非公開
B-評価: 基本的な規格や容量は確認できるが、電源やマザーボード、メモリなどのメーカー名・型番を購入前に判断しにくい
C評価: CPU・GPU・メモリ容量などの主要スペックが中心で、電源、マザーボード、冷却などの詳細を判断しにくい
なお、公開度は各社のRTX 5070搭載モデルを中心に確認しています。
同じメーカーでも、シリーズや販売時期によって公開されるパーツ情報は異なります。
霊夢同じRTX 5070搭載なら、どのBTOでも性能は同じだと思われがちよね
魔理沙違うのか? 同じグラボなんだから、同じじゃないのか
霊夢GPU単体の性能は近いわ。でも冷却や電源、拡張性まで同じとは限らないの。長時間動かしたときの安定性も変わってくるわ
魔理沙なるほどな。じゃあ構成表はCPUとGPU以外も読まないとダメってことか
自作の経験から言うと、電源とマザーボードは後から変更しにくい部品です。
GPUやSSDは比較的あとから交換できますが、この2つを替えるとなると、ほぼ組み直しになります。
だからこそ、買う前に見ておきたい部分なんです。
BTOメーカー6社比較表
| メーカー | パーツ公開度 | 価格の傾向 | 標準保証 | 得意分野 |
|---|---|---|---|---|
| サイコム | A | やや高め | 1年(Premium Lineは2年) | パーツ指定、構成重視 |
| OZgaming | A- | 標準〜やや高め | 1年 | 見た目と構成公開 |
| STORM | B | 標準〜やや高め | 1年 | 水冷、ピラーレス |
| FRONTIER | B | 標準、セール時は安い | 1年(3年保証モデルあり) | セール、コスパ |
| Astromeda | B | 標準〜やや高め | 1年 | 白PC、配信映え |
| MDL | B- | 安い | 1年 | 低価格、デザイン |
各社で保証延長や追加サポートが用意されていますが、対象範囲は異なります。
期間だけでなく、対象範囲と送料負担も合わせて確認してください。
メーカー別の特徴
サイコム|中身まで指定して買いたい人向け

サイコムは、1999年設立の老舗BTOメーカーです。
CPU、GPU、メモリ、SSD、電源、マザーボード、CPUクーラー、ケースまで細かく選べるのが最大の特徴ですね。
公式の構成例では、Noctua製CPUクーラー、ASRock製マザーボード、Fractal Design製ケースといった具体的な部品名が示されています。
自作をやっている人間からすると、この情報量はかなりありがたいです。
公開度はA評価。
最安構成を狙うメーカーではありませんが、価格が高い理由を構成表から判断できる。
これは他社にはない強みだと思います。
一方で、第三者の口コミでは価格と納期についての指摘もあります。
安さを最優先する人には向かないメーカー、という理解でいいと思います。
BTOパソコンのサイコムOZgaming|見た目も構成も確認したい人向け

OZgamingは、株式会社オズテックが運営するゲーミングPCブランドです。
RTX 5070搭載の4000Dseries Novaでは、ASRock製マザーボード、CORSAIR製ケース、CORSAIR製簡易水冷、そしてファン構成まで確認できます。
電源は容量と認証(850W、80PLUS Gold、ATX 3.1)が公開される一方、メーカーや型番までは示されない構成もあります。
それでもケース、クーラー、マザーボードまで見ながら選べるので、公開度はA-評価です。
公式は国内での組み立てと、構成パーツの明示を強みとして打ち出しています。
ただ、比較的新しいブランドなので、長期の利用事例や口コミは大手より少ないという指摘があります。
そこをどう見るかは、判断が分かれるところですが、個人的には1番の推しですね。
コスパ×デザインで注目急上昇!BTOゲーミングPC【OZ GAMING】STORM|水冷とピラーレスデザインを重視する人向け

STORMは、株式会社アイティーシーが運営するBTOブランドです。
360mm簡易水冷、ピラーレスケース、背面コネクタマザーボードなど、見た目と冷却構成を前面に出したモデルが目立ちます。
RTX 5070搭載モデルでは、B840M WiFi系マザーボード、DDR5メモリ、850W 80PLUS Gold電源、ケース名、簡易水冷の種類まで確認できます。
ただし電源のメーカー・型番、メモリのメーカーや速度、ケースファンの詳細は、構成によって確認できない場合があります。
公開度はB評価。
第三者レビューでは、見た目の良さが評価される一方で、在庫や納期、サポート対応を事前に確認したいという指摘があります。
納期はモデルによって1〜7営業日から9〜12営業日まで幅があるので、急ぎの人は要注意です。
なお「安心サポート追加パック」という制度がありますが、これは保証終了後2年間の修理作業料を負担するもので、交換部品代は利用者負担です。
3年保証とは仕組みが違うので、内容を確認しておきましょう。
FRONTIER|セールを含めて価格を見たい人向け

FRONTIERは、インバースネット株式会社が運営するBTOブランドです。
セールや期間限定構成をうまく使えば、同クラスのGPU搭載PCをかなり抑えた価格で狙えます。
RTX 5070搭載モデルでは、Ryzen 7 7800X3D、MSI製簡易水冷、B650チップセット、DDR5メモリ、80PLUS Platinum電源といった構成が確認できます。
電源が80PLUS Platinumというのは、この価格帯では珍しい部分ですね。
ちなみに搭載されているRyzen 7 7800X3Dは、ゲーム用途で今も評価の高いCPUです。
X3Dシリーズの立ち位置や価格の動きについては、別記事で詳しく整理しています。

ただしマザーボードはチップセット名まで、電源は容量と認証までで、メーカー名や型番までは分からない項目があります。
それでも、メモリ規格、冷却方式、電源容量、80PLUS認証など、構成を判断するための基本情報は確認できます。
公開度はB評価。
第三者レビューでは、セール時のコストパフォーマンスが高く評価される一方、納期とサポート条件は確認しておいた方がいい、という指摘があります。
なお、3年保証が付くモデルと、標準1年のモデルがあります。
同じFRONTIERでもシリーズによって保証が違うので、そこは購入前に確認してください。
Astromeda|白PCや配信環境まで意識したい人向け

Astromedaは、株式会社マイニングベースが運営するゲーミングPCブランドです。
白いピラーレスケース、簡易水冷、RGBファンを使った華やかな構成が多く、配信画面や部屋の雰囲気まで整えたい人には有力な候補になります。
ケースは8色展開で、RGBファンの発光色も好みに合わせて変更できます。
RTX 5070搭載モデルでは、メモリ容量、電源容量と認証、簡易水冷、ファン数(吸気3+排気7の計10基)、ケースカラーまで確認できます。
一方で、電源、メモリ、CPUクーラー、ケースについては、メーカー名や型番まで分からない構成があります。
ただし、電源容量と認証、簡易水冷のサイズ、ファンの吸排気構成、ケースカラーなどは比較的細かく確認できます。
シリーズによっては、マザーボードの型番まで公開されているモデルもあります。
公開度はB評価。
第三者レビューでは、デザイン性は高く評価される一方、性能だけで比較すると割安感が出にくい場合がある、という指摘があります。
見た目にどれだけ価値を置くかで、評価が変わるメーカーですね。
納期は最短10営業日、構成によっては30営業日程度かかる場合もあるとされています。
LEDイルミネーションPCはマイニングベースMDL(旧MDL.make)|予算を抑えつつ見た目も選びたい人向け

MDLは、株式会社モダンデザインが運営するBTOブランドです。
2026年5月10日に「MDL.make」から「MDL」へ名称変更されています。
価格を抑えたゲーミングPCや、白系ケース、即納モデルを探しやすいのが特徴です。
公式LINEでのサポートに力を入れていて、電話も11時から21時まで年中無休で受け付けています。
初心者が相談しながら買いたい場合、この体制は心強いと思います。
RTX 5070搭載モデルでは、CPU、GPU、メモリ容量や枚数構成、B550チップセット、電源容量と認証、ケース名まで確認できます。
ただし、マザーボードと電源のメーカー・型番、メモリのメーカー、ケースファンの詳細は、購入前に判断しにくい構成があります。
一方で、マザーボードのチップセット、電源容量と80PLUS認証、メモリ容量や枚数構成、ケースの種類など、基本的な構成情報は確認できます。
公開度はB-評価。
これは品質が低いという意味ではありません。
基本的な規格や容量は確認できますが、細かいメーカーや製品型番まで指定したい人には、情報が不足しやすいという評価です。
実際、公式自身も一部パーツの詳細は非公開で、メーカー指定が難しい場合があると説明しています。
そこを正直に書いている点は、むしろ好感が持てます。
コスパ最強ゲーミングPCなら【MDL】目的別のおすすめ
構成の中身まで把握したい、パーツを指定したい
サイコムとOZgamingを優先して見てください。
サイコムはパーツ選択の幅と情報量、OZgamingは見た目を意識しながら構成も確認しやすい点が強みです。
見た目・デザインを重視したい
STORM、Astromeda、MDLを比較してみてください。
STORMは水冷とピラーレス構成、Astromedaは白PCと配信映え、MDLは価格を抑えたデザイン系ケースが魅力です。
セールを含めた価格を重視したい
FRONTIERとMDLが候補になります。
ただし安さだけで決めず、電源、マザーボード、メモリ規格の記載も合わせて確認してください。
保証を重視したい
FRONTIERの3年保証モデルと、サイコムのPremium Lineを確認してみてください。
保証期間だけでなく、修理時の送料負担と保証対象の範囲まで読むことが大切です。
そもそもGPUの選び方から迷っている人へ
搭載するGPUが決まっていないと、メーカー選びも進みにくいと思います。
ミドル帯のGPUで迷っている場合や、NVIDIAとAMDのどちらにするか決めきれていない場合は、こちらも参考にしてみてください。


BTO購入で失敗しやすいポイント
電源容量を見ずに買い、後からGPUを交換できない
将来もっと消費電力の大きいGPUに交換したくなるかもしれません。
容量だけでなく、80PLUS認証やメーカー名まで確認できると判断しやすくなります。
なお、あとからパーツを交換する前提で考えるなら、GPUとCPUのどちらを優先すべきかという視点も持っておくと役立ちます。

ケースのエアフローを考えず、冷却不足になる
ガラス面の広いピラーレスケースでは、吸気と排気のファン構成、簡易水冷をどこに設置しているかを確認してください。
見た目が良くても、エアフローが弱いと夏場に苦労します。
メモリ規格を見落とす
DDR4とDDR5では、使えるマザーボードも増設時の選択肢も変わります。
安いモデルはDDR4を採用していることがあるので、そこは意識しておきましょう。
DDR5を選ぶ場合、クロック周波数による体感差も気になるところだと思います。
そのあたりは別記事で掘り下げています。
→ 新メモリ規格CUDIMMとCSODIMMとは?通常DDR5との違いを初心者向けに解説
またVRAM容量については、遊びたいゲームや解像度によって必要量が変わります。
→ 2026年版VRAM容量の選び方|WQHD・4K・画像生成AIに必要な目安
納期を確認せず、必要な時期に間に合わない
通常モデルと即納モデルでは、出荷目安が大きく異なります。
同じメーカーでもモデルによって1週間から1か月近くまで幅があるので、必要な時期が決まっているなら必ず確認してください。
保証の送料負担まで確認していない
「3年保証」とだけ見て決めるのは危険です。
送料、修理費、部品代、代替機の有無まで確認しておきましょう。
霊夢保証が3年って書いてあれば、細かい条件は気にしなくていいと思いがちよね
魔理沙違うのか? 3年間なんでも直してくれるんじゃないのか
霊夢送料や部品代が別扱いのこともあるの。あと初期不良の対応期間もメーカーごとに違うわ
魔理沙うへぇ、注文する前に保証ページまで読まないとダメなんだな
なお、分割払いを検討している場合は、PCの寿命と支払い期間のバランスも考えておきたいところです。

まとめ
BTOパソコンは、CPUとGPUだけでは比較しきれません。
同じRTX 5070搭載でも、電源、マザーボード、CPUクーラー、ケース、ファン構成、保証、納期に違いがあります。
構成を細かく指定して、中身まで納得して買いたいなら → サイコム
デザインと構成公開の両方を見たいなら → OZgaming
水冷やピラーレスケースを重視するなら → STORM
セールを含めた価格を重視するなら → FRONTIER
白PCや配信映えを求めるなら → Astromeda
予算を抑えつつデザインや即納モデルを探すなら → MDL
製品ページを開いたら、CPUとGPUの次に、電源、マザーボード、メモリ規格、CPUクーラー、ケースファンを見てみてください。
そこまで見て納得できたなら、きっと満足のいく1台になるはずです。
そして本体が決まったら、次はモニターやマウスなどの周辺機器です。
何から揃えるべきか迷ったら、こちらも参考にしてみてください。

よくある質問
- BTOと自作、どちらが安いですか?
-
同じ構成なら自作の方が安くなる場合もありますが、OS代、組み立ての手間、動作確認、保証まで含めると差は小さくなることがあります。
パーツの相場が高い時期は、セール中のBTOの方が安いこともあります。
- 大手BTOメーカーは選ばない方がいいですか?
-
そんなことはありません。
サポート体制、店舗の有無、モデル数、レビューの多さは大手の強みです。
この記事はあくまで「大手以外の選択肢を知りたい人」向けに絞っているだけです。
- 保証は延長すべきですか?
-
長く使う予定なら検討する価値はあります。
ただし期間の長さだけで判断せず、修理時の送料、部品代、作業料、保証の対象範囲まで確認してください。
「3年保証」でも中身はメーカーごとに違います。
- 納期はどれくらいかかりますか?
-
メーカー、モデル、カスタマイズ内容、在庫状況によって変わります。
即納モデルなら翌営業日出荷のこともありますが、通常モデルだと10営業日以上かかる場合もあります。
必要な時期が決まっているなら、購入前に製品ページの出荷目安を確認してください。
- パーツの型番が公開されていないメーカーは避けるべきですか?
-
必ずしも避ける必要はありません。
公開されていない=品質が低い、という意味ではないからです。
ただ、将来の増設や静音性を重視する人、パーツを指定したい人にとっては、公開情報が多いメーカーの方が判断しやすいのは確かです。


