オンラインゲームで相手が急にワープする。撃ったはずなのに反応が遅れる。速度測定では十分な数字が出ているのに、対戦中だけ不安定になる。
そんなとき、回線を乗り換えるべきか、ルーターを買い替えるべきか迷いますよね。
まず確認したいのは、症状が出た瞬間のPing・パケットロスと、PC側のfpsです。
同じラグという言葉で表現していても、通信が遅れている場合と、PCの描画が追いついていない場合では、調べる場所が変わります。
今回は、症状の見分け方から測定、改善策、回線変更を考える条件まで、順番に解説します。
※2026年11月1日時点で確認した公式資料をもとにしています。当サイトで回線ごとのPingや改善幅を実測した記事ではありません。
ゲームのラグは回線とPCのどちらが原因?
通信の遅延とfps低下では、症状がどう違う?
通信に問題があると、自分や相手の位置が急に変わったり、行動が遅れて反映されたりすることがあります。
一方、PC側の描画が遅れている場合は、視点を動かしたときに画面全体がガタつくなど、映像の滑らかさに問題が出ます。
ただし、見た目だけで原因を断定することはできません。 通信の問題とPC側の処理落ちが、同時に起きる場合もあります。
まずは、次のように確認する項目を分けてみましょう。
| 気になる症状 | 最初に見る数値・表示 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 相手がワープする、位置が巻き戻る | Pingの変動、パケットロス、通信警告 | 有線・無線、同時通信、接続先 |
| 操作した結果が遅れて反映される | Ping、通信警告、fps | 通信の遅延か、PC・入力側の問題か |
| 視点移動や画面全体がガタつく | fps、フレームタイム | PCの負荷、ゲーム設定、常駐処理 |
| 全員の動きが同時におかしくなる | ゲームの障害情報、サーバー警告 | 自分以外にも発生しているか |
※この表は調べる順番の目安です。症状だけで故障箇所や原因を特定するものではありません。
Pingとfpsを同時に表示して確認しよう
ゲーム内でPingとfpsを表示できるなら、両方をオンにして、問題が起きた瞬間に何が変化したか確認します。
Pingが跳ね上がったのか。パケットロスが出たのか。それとも、通信の数値は変わらずfpsが落ちたのか。
平均fpsだけでは、一瞬の処理落ちを見落とすこともあります。フレームタイムのグラフがあれば、急に大きくなっていないかも見てください。
Riot Gamesも、ゲーム内の診断表示を使い、ネットワークとゲームクライアントの問題を分けて調べる方法を案内しています。
出典:Riot Games・ゲームとネットワークの不安定性に関する基本
fps低下が目立つ場合は、PC側の確認も進めましょう。
→ 買ったばかりのゲーミングPCでfpsが急落する原因は?BTOの初期設定と確認すべきポイント
平均fpsは出ているのに引っかかる場合の考え方は、こちらでも解説しています。
→ ゲームのカクつき原因ランキングTOP10と解決方法|平均fpsが出ているのに快適じゃない時の対処法
Ping・ジッター・パケットロスは何を見ればいい?
Pingは通信が往復する時間
ゲームで表示されるPingは、基本的に、自分の端末とゲームサーバーの間を通信が往復する時間の目安です。
単位はmsで、1msは1,000分の1秒。小さいほど往復にかかる時間は短くなります。
ただし、Pingは、操作してから画面に結果が映るまでの遅れを、すべて測っている数字ではありません。
ゲーム側の処理やPCの描画、ディスプレイへの表示なども、操作の感覚に関係します。
また、サーバーの場所や通信経路によっても値は変わります。他人の数値と比べる前に、普段使っているサーバーで、自分のPingがどう変化しているかを見ましょう。
何ms以下なら必ず快適、という共通の基準で判断するより、普段の値から急に上がっていないかを確認することが、原因を探す手がかりになります。
出典:Epic Games・フォートナイトのレイテンシーおよびpingのトラブルシューティング/NVIDIA・ネットワーク遅延とシステム遅延の違い
ジッターは遅延のばらつき
Pingの平均値が低くても、ときどき大きく遅れるなら、通信は安定しているとはいえません。
この遅延のばらつきを表すのがジッターです。ゲームや測定ツールによって、計算方法や表示項目は異なります。
例えば、普段は20ms前後でも、何度も100msを超える瞬間があるなら、その変化を確認したいところです。
これは変動を説明するための例で、20msや100msを合否の基準にしているわけではありません。
平均値に加えて、グラフや最大値などから、遅れが急に増える瞬間がないか見てください。
パケットロスは通信データの欠落
パケットロスは、送ったデータの一部が相手まで届かないことです。
ゲームでは、自分や相手の動きが不自然になったり、行動が正しく反映されなかったりする要因になります。
上り・下りが分かれて表示される場合は、どちらで発生しているかも記録しましょう。
ただし、上りのロスだからPCが故障、下りのロスだからサーバーが故障、とまでは判断できません。途中の通信経路も関係するためです。
一瞬の表示だけで決めず、症状と同じタイミングで、繰り返し発生しているかを確認してください。
出典:Epic Games・フォートナイトのパケットロスの確認方法
ゲーム内の数値と速度測定サイトを使い分ける
まず確認したいのは、実際に遊んでいるゲームの通信状態です。
フォートナイトでは、設定のゲームUIにあるHUDの項目で、ネットデバッグのステータスをオンにすると、試合中のPingとパケットロスを確認できます。
VALORANTでは、設定のグラフィック内にあるデータの項目から、fpsやネットワーク関連の数値・グラフを表示できます。
※項目名や位置はアップデートで変わる場合があります。見つからないときは、リンク先の公式案内も確認してください。
出典:Epic Games・ネットデバッグの表示手順/Riot Games・診断データの表示
速度測定サイトは、ゲーム以外の接続先でも問題が起きているかを調べる補助になります。
例えばCloudflareの速度測定では、通信速度に加え、待機中とダウンロード・アップロード中の遅延などを確認できます。
ただし、測定サイトとゲームでは通信相手や経路が異なります。測定サイトで低Pingでも、ゲーム内の遅延が小さいとは限りません。
霊夢速度テストが速かったから、通信には問題がないと思っていたわ
魔理沙一度に送れる量と、遅れず安定して届くかは別だぜ。遊んでいるゲームの数値と、通信を使っている最中の変化も見たいな
出典:Cloudflare・速度測定の仕組みと結果が示す範囲
ラグが出る条件を比べて原因を絞ろう
Wi-Fiと有線接続で違いはある?
Wi-Fiを使っているなら、可能な範囲でPCとルーターをLANケーブルでつなぎ、同じゲーム・同じサーバーで比べてみてください。
このときは、PCが実際に有線接続を使っていることを確認します。比較中だけWi-Fiを切っておくと、接続を取り違えにくくなります。
有線で繰り返し安定し、Wi-Fiで症状が出るなら、まず無線の電波状況やPCのWi-Fi接続を調べる理由になります。
有線にしても改善しない場合も、すぐに回線事業者の問題とは決められません。 PC、ケーブル、ルーター、通信経路など、確認する場所は残ります。
なお、中継機のLAN端子にPCをつないでも、中継機から親機までが無線なら、その区間の影響は残ります。
無線区間を除いた比較をしたい場合は、PCから親機まで有線で接続してください。
出典:Riot Games・有線接続を使ったトラブルシューティング
昼間と夜間で変わる?
昼間は安定していて、夜にだけPingやパケットロスが悪化するなら、時間帯も記録しておきましょう。
ただし、夜だから回線が混んでいる、という一つの説明では断定できません。
家族が使う通信量や周囲のWi-Fiの利用状況、ゲーム側の混雑なども変わるためです。
同じ接続方法とサーバーで、複数日にわたって傾向を見ると、一度だけの測定より比較しやすくなります。
ダウンロードや家族の通信と重なっていない?
ゲームの更新、クラウドへのバックアップ、動画のアップロードなどを一時停止して、症状が変わるか確認します。
自分のPCだけでなく、同じ回線を使う家族の端末も確認してください。
大容量通信中は、機器などでデータの順番待ちが増え、待機中より遅延が大きくなることがあります。
下りのダウンロードだけでなく、上りのアップロード中に悪化していないかも見たいところです。
ただし、大容量通信を止めて改善しても、それだけで原因の場所を特定できるわけではありません。
同じPCで処理を止めた場合は、通信量と一緒にCPUやストレージの負荷も減るため、fpsの変化も確認しましょう。
特定のゲーム・サーバーだけで起きる?
一つのゲームだけで症状が出る場合は、公式の障害・メンテナンス情報を確認します。
ゲーム内で接続地域を選べる場合は、意図しない地域につながっていないかも見てください。
例えばフォートナイトなら、Epic Gamesのサービス稼働状況が確認先になります。
特定のゲームだけ不安定でも、そのゲームのサーバーだけが原因とは限りません。接続先までの経路や、ゲーム固有の設定・不具合も候補に残ります。
出典:Epic Games・フォートナイトのネットワーク情報と障害情報の確認
変更前後の条件と結果を残しておこう
設定を一度にいくつも変えると、何が影響したのか分からなくなります。
一つ変えたら、同じ条件で確認する。改善しなければ、必要に応じて元に戻す。 この順番で進めましょう。
記録は、次の項目があれば比較しやすくなります。
| 記録する項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 発生条件 | 日時、ゲーム名、接続地域・サーバー |
| 接続環境 | 有線・Wi-Fi、使用した機器 |
| 通信の数値 | 普段のPing、急上昇の有無、上り・下りのロス |
| PC側の状態 | fps低下やフレームタイムの乱れの有無 |
| 同時通信 | ダウンロード、配信、バックアップなど |
| 比較結果 | 何を変えて、症状がどう変わったか |
ゲーム内のグラフや警告表示も、症状が出たときの画面として残しておくと、問い合わせ時の説明に使えます。
原因に合わせてゲームの通信環境を改善する
Wi-Fiで問題が出る場合は、設置場所と周波数帯を見直す
有線では安定するなら、ルーターとPCの距離、壁や家具などの障害物、使っている周波数帯を確認します。
2.4GHz帯は比較的遠くまで届きやすい一方、同じ帯域を使う機器の干渉を受ける場合があります。
5GHz帯・6GHz帯も、距離や障害物の条件によっては安定しません。
数字が大きい周波数帯を選べば必ず改善する、とは考えず、普段の場所で比較してください。 6GHz帯を使うには、ルーターと端末の両方が対応している必要もあります。
設置場所や周波数帯を見直す手順は、こちらの記事にまとめています。
→ Wi-Fiでゲームが不安定になる理由と、変化が出やすい改善対策まとめ
同時通信中に悪化するなら、通信する時間や量を調整する
ダウンロードやバックアップを止めると改善するなら、まずはゲームと重ならない時間に動かす方法があります。
使っているアプリに速度制限があれば、大容量通信の上限を下げ、ゲーム中のPingがどう変わるか確認する方法もあります。
上りの通信で悪化するなら、クラウド同期や動画アップロードなど、上りを使っている処理も調整してください。
ルーターによっては、通信の優先順位を制御するQoSなどを利用できます。
ただし、設定対象や必要な帯域の入力値は製品によって異なります。対応している場合も、メーカーの説明書に沿って設定し、変更前後を比べましょう。
QoSは、契約している回線の容量や、遠いサーバーまでの距離を変える機能ではありません。
有線でも不安定なら、ケーブルと機器の状態を確認する
LANケーブルの抜けや緩み、端子の破損、機器の異常ランプがないか確認します。
手元に正常に使えている別のLANケーブルがあれば、一本ずつ交換して比べる方法もあります。
ルーターの再起動やファームウェアの更新は、使用機種と契約先の案内に沿って行ってください。
再起動と初期化は別です。初期化すると接続設定が消える場合があるため、再起動を試すつもりでRESETボタンを押さないようにしましょう。
出典:バッファロー・配線確認、電源の入れ直し、ファームウェア更新/Wi-Fiルーターの初期化ボタンと設定の初期化
また、再起動後だけ一時的に改善するなら、その状態も記録しておきます。再発する場合は、機器の型番や再発までの時間を添えて相談しましょう。
夜間だけ悪化するなら、接続方式と契約内容も確認する
フレッツ系の回線では、IPv4通信をどの方式で利用しているかも確認したい項目です。
IPv6はIPアドレスなどを定める通信規格で、IPoEは接続方式です。IPv6対応という表示だけで、IPv4通信もIPoE経由になっているとは判断できません。
例えばBIGLOBEの公式案内では、IPv6オプションは、対応機器を使うことでIPv4・IPv6の両方をIPoE方式で利用します。
一方、IPv6オプションライトでは、IPv4はPPPoE方式、IPv6はIPoE方式です。
同じIPv6という言葉が付いていても、IPv4通信の接続方法が異なる例です。
出典:BIGLOBE・IPv6オプションとIPv6オプションライトの違い
混雑しているPPPoE接続部分を避けられる環境では、IPv4 over IPv6などの利用が改善につながる可能性があります。
ただし、IPoEへ変更すれば、あらゆるゲームのPingやパケットロスが改善するわけではありません。 宅内の無線や、接続先までの経路の問題などは別に確認する必要があります。
現在の接続方式、利用できるサービス、対応ルーター、開通手続きは、契約先に確認してください。
また、IPv4アドレスを共有する方式などでは、特定のポートを使うゲームや、自宅のサーバー公開に制限がある場合があります。
外部から接続してもらう使い方をしているなら、変更前に対応条件を確認しておきましょう。
出典:JPIX・徹底解説v6プラス/BIGLOBE・IPv6オプションで利用できないサービス
特定のゲームだけなら、障害情報と接続地域を確認する
公式に障害が案内されている場合は、その情報を優先して確認してください。
障害情報がなくても、特定の地域・サーバーだけで問題が出るなら、その条件を添えてゲームのサポートに相談できます。
例えばフォートナイトでは、設定のゲームタブにある言語と地域から、マッチメイキング地域を確認できます。
公式は基本的に自動を推奨していますが、遅延が続く場合は別地域との比較も案内しています。
変更する場合は、表示されるPingと実際の症状を比べ、改善しなければ元の設定へ戻しましょう。
出典:Epic Games・フォートナイトのマッチメイキング地域の変更
一つのゲームだけの不調で、すぐに回線の乗り換えを決める必要はありません。
光回線の変更や10ギガ化を検討するのはいつ?
宅内を確認しても改善しない場合は、記録を添えて相談する
有線接続でも問題が続き、同時通信を止めても変わらない。複数のゲームや測定先で、同じ時間帯に悪化する。
こうした傾向があれば、回線や接続サービスを含めて調査を相談する材料になります。
ただし、複数の接続先で不調でも、自宅のルーターやPCなどに共通の問題が残っている可能性はあります。
乗り換えを決める前に、現在の契約先へ、確認した条件と結果を伝えましょう。
問い合わせでは、発生日時、ゲーム名・接続先、有線での再現性、Pingやロスの記録、試した対処をまとめます。
機器の型番や警告ランプの状態も伝えられると、確認を進めやすくなります。
出典:Riot Games・診断データを添えたプロバイダーへの相談/Epic Games・Pingとパケットロスを添えた問い合わせ
10ギガ化は、改善したい症状と追加費用で判断する
1ギガから10ギガへ変えても、Pingが10分の1になるわけではありません。
ゲームサーバーまでの距離や通信経路、機器での待ち時間などが関係するためです。
自宅の回線容量を使い切るような通信が重なる場合は、容量を増やすことが、その最中の遅延を減らす一つの方法になり得ます。
これは通信量と待ち時間の関係から考えられる改善の可能性で、10ギガへの変更による効果を実測した結果ではありません。
一方、Wi-Fiの電波や特定サーバーまでの経路が原因なら、契約の最大速度を上げるだけでは解決しない場合があります。
出典:Cloudflare・遅延が発生する要因/通信中の遅延と帯域幅の関係
霊夢改善できることを試してから、それでも足りない部分にお金をかけるのね
魔理沙まずは何を直したいかだな。Wi-Fiの不調なのか、通信が重なるときの遅れなのかで、選ぶ対策も変わるぜ
10ギガに必要な機器や追加費用、ダウンロードでの違いは、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ ゲームに10ギガ回線は必要?1ギガとの違いとPing・費用を解説
乗り換え先は、提供条件と費用も含めて比較する
現在の契約先への相談や宅内の確認を進めたうえで、接続サービスや回線の変更を検討する場面もあります。
その場合は、最大速度だけでなく、住所・建物で利用できるか、工事は可能か、必要な機器、月額料金、初期費用まで確認してください。
別の会社を選んでも、利用するアクセス回線が共通するケースがあります。変更されるのがプロバイダーなのか、接続方式なのか、回線設備も変わるのかを確認しましょう。
また、他人の平均Pingやサービス名だけで、自宅の改善幅を予測することはできません。 測定場所、接続先、時間帯、宅内環境などが異なるためです。
ゲーム向けに各サービスの料金や選ぶ条件を整理した記事はこちらです。
→ オンラインゲームにおすすめの光回線は?8サービスの料金と選び方を比較
まとめ|症状と数値を確認して、対策を一つずつ試そう
ゲームがラグいと感じたら、最初にPing・パケットロスと、PC側のfpsを確認しましょう。
そのうえで、有線とWi-Fi、昼と夜、大容量通信の有無、接続するゲームやサーバーを比べていきます。
症状が出る条件が分かれば、試す対策も絞れます。
Wi-Fiでだけ不安定なら無線環境を、大容量通信中にだけ悪化するなら同時通信を見直すところから始めてください。
改善しない場合は、試した条件と結果を契約先やゲームのサポートへ伝え、その後の調査や変更につなげましょう。


